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設立趣旨・経緯

特定非営利活動法人 木の家づくり座談会 設立趣旨書


1.趣  旨


 私達は、この地球に生誕以来、緑の樹木と豊かな水に守られ育まれてきました。しかし、20世紀、躍進的な科学の発展と産業の隆盛に伴い、かつてない環境破壊が引き起こされました。いま、私達自身が意識の目を開かなければ、豊かな自然を未来に引き継ぐことはできなくなります。
「木の家づくり座談会」は、家づくりに関する研究・情報提供・提案等を通して、森林の保守及び育成・産業廃棄物による環境破壊・建設材料による健康被害・職人文化の継承などに関する意識を拡め、自然や環境を守ること及び安全で暮らしやすい住まい及び地域をつくることを目的とします。

2.申請に至るまでの経緯


 木の家づくり座談会は、ひとりの材木屋とひとりの設計士が心の中にある疑問を、ふと口にしたことから始まりました。「日本の山には今伐りどきの木がたくさんあるのに使われず、林業も製材所も仕事がない。これでは山は荒れ放題、自然も守れないし災害も防げない。一方で、新建材による化学物質で苦しんでいる人や、自然素材の家を望んでいるのに高価で手が出ない消費者も大勢いる。家を造る仕事に携わる自分達にしても、意に叶う仕事をすることはなかなか難しい。どうしたら良いのだろう。自分達にできることは何だろう。」と。
 友人知人に声をかけて意見交換会をしようと考えました。木の産地、木材業者、大工等の建築関連職人、設計に携わる人。建築関係以外にも、消費者運動や自然保護活動をしているひと。すでに家を建てたひと、これから家を建てたいひと。報道関係のひと。学生。環境問題に関心があるひと等々。約40名が集い1999年2月14日、第1回座談会が開催されました。
 毎月1回の定例座談会で、さまざまな立場から、さまざまな発言が続きました。当初は不安や不満の声が多かった座談会が、回を重ねるにつれて、意見や提案に変わっていきました。
 山や川、自然を守り育てるためには、「木を伐り、また植えること=国内産の木を使って家を造ること。」シックハウスにならないために「自然素材の家=国内産の木を使って家を造ること。」地場産業を振興させるには「木を使う機会をつくる=国内産の木を使って家をつくること。」職人文化を継承するには「木の家をつくること。」と、なりました。
 また、山側からは「消費者と顔の見える関係になるには、いい業者とどう繋がるかが大切」、工務店からは「住宅に最後まで責任を持てる仕組みがほしい」、消費者から「地域で安心して相談できるところが必要」等の意見がだされ、山と街、住み手と造り手の相互理解とネットワークが要なのだと確認しました。
 そのためにどんな仕組みが可能なのか、さらに座談会での議論が続き、環境や自然保護の運動の延長線上、消費者運動の延長線上の住宅運動であるこの座談会は、非営利活動で行うことが一番目的に叶う、という結論になりました。
 また、会の事業に信頼を寄せる消費者への責任を考えるとき、任意団体では責任の主体が明らかでなく、法的責任を明確にするためにも法人格が必要不可欠であり、建築関連業種の会員への公平性や、会の活動の公開性や透明性を考えたとき、特定非営利活動法人が最良の組織形態だという結論になりました。
 こうして、2000年12月17日の座談会で、会の名称を、森と住み手のネットワーク 特定非営利活動法人 木の家づくり座談会と決定し、NPO法人申請のための準備を行い、2001年10月21日、設立総会に至りました。

3.これからの活動


 これからこの会は、会の目的に沿って、環境や住まいに関する情報提供や提案を、山と街とが顔の見える関係を、消費者が安心と信頼を持って相談できる場づくりを、住み手と造り手が共感できる木の家づくりを等々、さまざまな人々や団体とのネットワークの輪を拡げて行っていきます。

 2001年10月21日 

「木の家づくり座談会」の挑戦


地域の創り手たちが住み手と共に創る シンプルでローコストな家の実現を目指して

もののけ姫の舞台でもある白神山地。目を閉じると静かにそして力強く息づいている木々を感じることができます。
一昨年の春。座談会のメンバーとともに天然杉の山地、秋田の二つ井に出かけました。高度成長期には林業の町として賑わいがあったと聞きました。今ではその姿を感じることは出来ません。現在でも製材所や木工所の廃業が多いそうです。これは秋田だけのことではありません。日本中の木の産地に起きている現象です。 
私たちの国はその3分の2が森林に覆われています。この緑の国に異変がおきています。手入れをしないと維持していくことが出来ない多くの日本の山で破壊的な荒廃が起きているのです。
皆さんの家の中、町の中を見渡してみて下さい。あれほど身近にあった木が見あたりません。一見木に見える物も実は木でない物がほとんどです。大気汚染や地球温暖化、保水力低下による水害、川や海の汚染、など、山や森の機能低下による様々な現象。また、化学物質過敏症や廃棄時の環境破壊など、大量生産可能な新建材による様々な被害。これらのことはけして無関係ではありません。
その一方で造り手達は造る喜びや技術を伝えていきたいと思い、住み手は木の潤いを感じられる家を望んでいます。それだけ多方面より望まれている木の家づくりが出来ないはずがないのでは・・・・・。
しかしながらそのような住宅を造っていくための体制や仕組みそして意識が壊れてしまっている現状があります。山の機能を取り戻し、木の文化を蘇らせるには、どうしたらいいのでしょうか?
この運動の一歩として、木や土などの自然な素材でつくるローコストな家を実現するためのネットワークを2年前に立ち上げました。月に1度の座談会にたくさんの方々に参加していただきました。山地の林業関係者、大工や、左官などの職人さん、設計士さんや、工務店さん、町の材木屋さんや学生さんそして一般消費者など様々の方々が同じテーブルについて思いをぶつけ合いました。
継続にあたりさまざまな困難もありました。それでも「誰かが動かなければ何も始まらない」という思いで乗り越えてきたような気がします。更なる一歩を生み出すためにこの組織をNPO法人として立ち上げることにしました。具体性をもった運動への大いなる期待を胸に持ち。

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